recollection’s blog

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貞子vs伽椰子//リングや呪怨のオリジナルと比べると怖くない、コワすぎシリーズと比べると暴走してない

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貞子vs伽椰子

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まあ、対決シリーズというもの自身がお祭りなのだし、怖いのを期待するのが間違っているのかもしれないけれども。


常盤経蔵と珠緒の組み合わせがとてもよかった。萌える。
目が見えない女子というのがいいし、サングラス、ベレー帽、赤いコートといういで立ちがとても可愛い。この子というキャラクターが出てきただけれども、この映画をみる価値はある。経蔵が最後死んでしまうのがとても残念でならない。この二人の組み合わせのやり取りをもっと見てみたい。こういうバディものがとても好き。


ノロイの堀光男と矢野加奈みたいな、世界の外側の縁にいる大人と、美少女の異質な能力を持った孤独な少女という組み合わせが白石作品に時々でてくるけれども、白石監督はそういうのが好きなんだろうか。もっとやってほしい。


白石脚本の特徴として、“人があっけなく死ぬ”というのがあって、ホラー作品だと、人が死ぬまで死ぬまで怖がって怖がって、というのがあるけれども、白石作品は、“死ぬ”というフラグがたったらあっという間に死ぬ。死とはこういうものだっていう世界観とか哲学があるのかもしれない。または、尺の都合か。


貞子も、伽椰子もすでに名前を与えられ現象として分解されてしまった怪異、妖怪なので、それが出ることを前提にした対決ものだとこういう風になるのかもしれない。


コワすぎ、の、ちゃんとした(?)本当にあった怖い話風の、リアル寄りのドキュメンタリーから、だんだんと、速度を上げて行って、ほとんどギャグにしかならない状態を普通にみせる、という手腕が今回のこの映画にも使われていて、、最初は大学教授の語る都市伝説。こういうのがあるよ、という紹介。そして、実際に起こる、(控えめな)怪死事件。そして、教授の頭がちょっとアレっぽい人っていうところからだんだんと加速していって、霊能力者、と流れていくのだけれども、いきなり常盤経蔵と珠緒に行くのではなく、間に一回“法柳”という“いかにも”な霊能者を挟むところが心憎い。


ここらへんの演出は、“カルト”でも使われているのだけども、一回普通っぽい霊能者を出して、その霊能者に“自分よりもものすごい霊能者がいる”と言わせることによって、その後にでる人間の存在級位をあげることができるし、また、普通でない、オカルト能力が強そうでないような恰好、見た目をしている人が出てきても、“だんだんならして異常な演出状態になっているのに気づかせない”という効果があり、あまり、突然の違和感を感じなくて済むようになってる。


まあ、面白いんですけれども。

あと、貞子と伽椰子の様子が似すぎている件について

またはJホラーというものについて
日本のホラー、90年代のJホラーのモチーフとして、黒髪の髪の長い女、というのがあって、そういう存在がにらんできたり、顔が見えない状態でなんかやってきてどうにかなる。っていうのがある。
ただ、こういうモチーフは、もっと昔からあり、口裂け女もこの系譜だし、もっと昔の番町皿屋敷、江戸時代の女幽霊奇譚もその類型にはいる。もっと言えば、遠野物語に描かれる山の怪異にも、そのようなタイプの黒髪美人に山で魅入られる、という話は多い。


イザナギ、イザナミの黄泉の国の、追いかけて行って…というのも、もしかしたら、その古い類型かもしれない。


女が怖い。美しい女が怖い、顔の見えない女が怖い。女の物理の力ではなく、呪いや視線の呪術が怖い。


女性の、“邪視”というのも、たぶん関連しているのだけれども要研究。