recollection’s blog

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ラーメンと愛国

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ラーメンと愛国 (講談社現代新書)



ラーメンと愛国 (講談社現代新書)

ラーメンと愛国 (講談社現代新書)





膨大な資料から、アクロバティックな技を使って、ラーメンが第二次世界大戦以後の歴史をいかに象徴しているのかを描いた、または、第二次大戦以後のラーメンの変化から高度経済成長、どうかわったのかを説明している奇書。


奇書と言って差し支えない。

そして。

この愛国とラーメンの隠されたテーマが、

“如何に、第二次世界大戦以後、日本の地域の独自性というニセの歴史がねつ造されてきたのか”

ということだ。

ラーメンというのは、画一的、大量生産、そういう全国一律同じようになるファーストフードだった。それがご当地ラーメン、ラーメンの歴史がねつ造されるようになり如何に“各地によって特色のあるラーメン”“そしてラーメン道”と言えるような特別なラーメンに対する感情が産まれてきたのかということを描いている。


特に気に入ったフレーズ


ラーメン博物館にあるラーメン年表には、水戸黄門がラーメンを食べた最初の人物として記録されている。ここからして偽史の編纂が始まっているのだ(中略)「個性的郷土ラーメン」が、つくり出された幻想であることを批判するのは、ナンセンスなことでもある。日本の地方が独自の光景を失い、個性的な文化を失ってきた現実を見いだすのは簡単だが、偽史であれフエイクであれ、物語を生成し、並々ならぬ人々の関心を集めて、ど当地ラーメンプームが形成されたという事実から目を逸らすことはできない。