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recollection’s blog

書籍、漫画、アニメ、評論、映画、その他コンテンツの感想、評論、あらすじ、要点纏めを書いていきます。ネタバレもあるので注意

さくら/ざまあみろって思った。

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さくら



さくら

さくら

さくら/西加奈子

世の中の全部がうまいこといっていて、悲しいことなんてない、他人の悲しみや憎しみとかみにくいものを感知できないような人たちが、自分たちの身に降りかかった不幸に対して、世の中の不条理に向き合おうとせずに、なんか、ちょっとした出来事で家族がひとつになってやっぱり世界は貴くて美しい!っていう話。

なんだかなあ。

書店とかで平積みになっていたのをみて、読んでみようと思ったけれども、ううーーんって感じだ。

でも、最近の、ナケマス!!っていう一連の本に比べるとよかった。イヌのサクラはかわいいし。

妹が、自分の邪悪さを全開にして、半身不随になった兄を押し倒してればよかったのにとか思う。自分の中の悪意や世界の不条理と向き合わずに、これでいい、っていう話が自分はもう、嫌いなんだなあって思った。

追記/裏返る、瞬間がないからなあ。

あちら側とこちら側っていうのがあって、みんなに愛されて幸せな世界と憎しみと混沌を糧に生きる世界っていうのがあって、それは本当に薄い氷の膜一枚を隔てて隣り合っている。不条理によっていつでもその下に落ちるようなそんな仕組みになっていて、そして、湖の氷の下に落ちたのに、裏返ったりしないこの人たちが本当におめでてーなっていうか、物語としてのカタルシスにかけるというか、なんかこう、釈然としない。裏返して、もう一回裏返す、ってしたらいいのに。あーなんだろう、環境としては確かに裏返って、氷の下に落ちてるんだけど、その実感がないというか、本当に気持ち悪い。今まで他人の死体の上に座って笑っていて、そのことに気付かないのに、いったん不幸になってもそのことに気がつかない。自分が死体になっても、この地面全体が死体の山だということに気がつかない、そういう、おめでたさがあってそれがとても不快です。

でもこの本が50万部近く売れているのか。

よのなかの人はこんな話が好きなんだろうな。

自分はもう、3万部作家でいいよ。