自分探しが止まらない (ソフトバンク新書) | |
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- まえがき
- 第1章 世界に飛び出す日本の自分探し
- 第2章 フリーターの自分探し
- 第3章 自分探しが食い物にされる社会
- 第4革なぜ自分探しは止まらないのか?
- あとがき
概要
- ワナビジネス、自分探しビジネスはあまりにも商売としておいしい。
- 自己啓発セミナーみたいなことを居酒屋とかでやれば(てっぺん、和民)給料安くやる気のある従業員を使い捨てられてウマー0
- 自己啓発の祖、高橋歩は沖縄でかなりえぐい商売をしている。
基本的に目新しい概念はなかったけれども、ちょこちょこといくつかあたらしい情報が。まあ、新書でやるにはここら辺が限界だったんだろうと思う。もっと、自己啓発で夢をあおって、それが結局おおられる彼らの首を絞めているということをもっと書いてほしかった。自己啓発とか自己実現とか絵空事ですよ。
アメリカで黒人が強い差別意識のもと、低い地位の仕事しか与えられていなかった1940年代、それまで有色人種を排除していたメジャーリーグ・ベースボールの世界に、ジャッキー・ロビンソンという初の黒人メジャーリーガーが誕生する。彼の登場は、黒人の子どもたちにとっては新しく芽生えた希望だった。野球さえうまければ、黒人でも何百万ドルという大金を稼ぐことができるという夢が与えられたのだ。しかし、メジャーリーグで活躍できる黒人はとても低い確率でしか生まれない。野球に夢中になった黒人の男の子たちの多くの夢は、報われることはなかった。その子どもたちを待っていたのは、賃金の低い仕事だった。野球という夢に費やした時間を、学校での技能の教習に使っていれば、もう少しはまともな仕事に就けただろう。 ジャッキー・ロビンソンが与えた影響はそれだけではない。それ以前は黒人の力で自己充足に近い形で運営され、利益や雇用を生んでいたニグロリーグは、メジャー=−グに吸収される形で消滅し、そこでの利益は白人のオーナーたちに吸い上げられてしまった。
ジャッキー・ロビンソンの与えた夢は、ひとにぎりの成功者と圧倒的多数の敗者を生み出すという格差の構図を拡大しただけで、黒人社会全体にとつては停滞をもたらすものでしかなかったのだ。よく言われるアメリカン・ドリームとは、まさにこの状況を指した言葉と言えるだろう。誰しも才能と努力と適さえあれば大きな成功を手にすることができるが、その背後には圧倒的多数の敗者が生まれていく。アメリカン・ドリームこそ、アメリカの格差の元凶そのものだ。「やりたいこと」を推奨し、「夢を追うこと」をよかれとする社会に格差が生じ、費困が生まれるのは当然の帰結なのだ。
本文から、引用。
ほか、和民や、てっぺんっていう居酒屋や、一部の家電量販店や一部の営業職で自己啓発みたいなことをやって、その人から吸い上げられるだけ吸い上げてポイする職種のどれだけ多いことか!!人間の脳は10%しか使ってないってことはないし、無限の可能性なんてない。そこらへんをなんか何とかしないとならないと思うんだけど、そうすると生きていけないのかなあ、難しい。